2012年11月25日日曜日

ピュア・アドレナリン・ラッシュ!

マラウィ首都リロングウェからローカル乗り合いバスを乗り継ぎ、第八カ国目『ザンビア』へとやって来た。この辺りの国々は違いより共通点を探す方が容易なほど雰囲気が似通っているが、それだけに、そこの水を飲み、そこの水で顔を洗うことにも、身震いするような意義があるように感じていた。

今回の旅で最初に出会った日本人・サクラちゃん。彼女のアフリカの故郷であり、彼女を惹きつけて止まないザンビアという国。本当はもっとゆっくりと周りたかったのだが、観光地を急ぎ足で周っただけで残念ながら時間が足りなくなってしまった。

ザンビアの誇る世界遺産「ビクトリアの滝」、何処にあるのかまでは知らなくとも、名前は聞いたことがあるのではないだろうか?そのビクトリアの滝に満月の日までに辿り着く、というのが僕らのプランだった。というのも、満月前後のみビクトリアの滝は夜も訪問できるらしいのだ。眩い月光が滝を照らし、その水しぶきが静寂の闇に虹を描く…そんな話を聞かされたら行かないわけにはいかないというものだ。ロマンチック延長戦である。

かくして月が満ちる29日にリビングストンに辿り着いた僕らだったが、宿の人に「今は乾季の盛りで夜の入場はやってないよ」と告げられたときは愕然とした。さらに追い討ちのようにデビルズプール(滝を真上から泳いで見れる場所)も向こう数日予約一杯だと言う。仕方ないしバンジージャンプだけしてナミビアに抜けるか、そう相談しあっていた時、宿のツアー各種の説明本の中に非常にそそられるアクティビティを見つけた。


「リバーボーディング (ピュア・アドレナリン・ラッシュ)」


リバーボーディングが一体何なのか見等も付かないが、「ピュアアドレナリンラッシュ」というフレーズが心の琴線に触れた。「ピュアアドレナリンラッシュ」である。「ピュア」な「アドレナリン」が「ラッシュ」なのだ。よっぽど、さぞかし、トンデモないものに違いない。そう確信した僕らは翌日、大して調べもせず、そのリバーボーディングなるアクティビティに参加したのだった。

翌朝、ラフティングに向かう欧米人観光客集団と一緒にザンベジ川へと向かう。南部アフリカからインド洋へと流れる、アフリカで4番目に長いザンベジ川。どうやらリバーボーディングはこのザンベジ川の急流を下るエクストリーム系のアクティビティのようだった。

他の観光客が皆ラフティング用のゴムボートに乗り込む中、僕らはインストラクターの男から小さいフィンとちょっとカッコイイビート板のようなアイテムを渡された。この瞬間、リバーボーディングの何たるかを悟った。なるほど、これは本来ラフティングでボートに乗って下る川を、ビート板にしがみつきバタバタするスポーツなんだな、と。

リバーボーディング、泳いでるので当然だが目線の高さは水面の高さだ。ラフティング連中はやれ水をかぶっただの、ボートから投げ出されて水に落ちただのと喚いていたが、僕らは常に急流の中にいた。

ザンベジ川には岩などで水の流れができ、激流が生まれるスポットがいくつもある。これに1番から順に番号をふられており、それぞれにファンシーな名前なんかがついていたりするのだが、この激流、死ぬんじゃないかって位リバーボーディングだと凄まじい。

特にNo8はすさまじかった。流れが速くなってきたぞと思うといきなり真下で渦巻く激流にほうり落とされるのだ。実際はせいぜい3mくらいなのだろうが、目線の低さのせいで体感10mはある。渦に飲み込まれるとあまりの水流・水圧で身動きなど取れない。ライフジャケットの浮力で浮かび上がるのを待つだけなのだが、その時間が無限のように感じられる。溺死ってこんな感じなのかな、と嫌~な想像が脳裏をかすめる。と同時にトイレに流されるゴキブリの気持ちが分かった気がした。

リバーボーディング、ラフティングより断然おススメ。これは実に、「ピュア・アドレナリン・ラッシュ」、だ。






写真はザンビアでサファリ(サウスルワングア ナショナルパーク)に行ったときのもの。
猿が人間みたいで可愛かったので、ついでにアップ。












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