2011年11月9日水曜日

アート〜裸の自分にスキルを〜

個人的に、広い意味で「アート」と称される類のものは相当にアツいと思っている。

浪人期の授業で倫理の畠山先生から聞いた話だが、オリエンタリズムを論じたことで有名な文学研究者・批評家のエドワード=サイードは、白血病に侵されたその晩年、堪能であった音楽を通じて世界平和を試みた。それは彼自身が音楽という言葉なき言語が人類の心に共通して届くと信じていたからだという。(うろ覚えだから間違ってたらごめんなさい。)

そこまでおっきなスケールでアートを語れるような人間では僕はまったくないが、その考え方はすごく好きで、確かに自分自身の経験からもアートってのは多くの人を魅了し一つにするような、そんなパワーがあるように感じる。宗教とはちょっと違うけど、そんな感じの。

インド放浪中、カルカッタでボランティアフェスというイベントに参加させてもらった。これはマザーテレサで有名な「死を待つ人の家」が主催している催しで、各国からのボランティアが一番多く集う7月の3週目くらいに毎年行われている(らしい)ものだ。僕はたまたまその日にカルカッタ市内のバックパッカー集うパラゴンという安宿に宿泊しており、他の日本人旅行者からお誘いを受けて急遽飛び入りで参加することになった。そのイベントは、国ごとにボランティアたちがチームを組み、平和に関する何らかの発表をステージの上で行う、というもので、ある国は劇、ある国はダンス、ある国は歌なんかを披露していた。我らが日本チームは歌と折り紙で鳩(平和の象徴)を折ることになった。僕はその折り紙レクチャーの説明を英語ですることになった。(今考えても、アドリブ適当英語で200人強の各国の旅行者を前に、我ながらよくやったと思う。)発表後はムードメーカーのイタリア人のアコギでみんなで輪になってカントリーロードを歌い、踊った。イベントの最初から最後まで、肌の色も言語も、バックグラウンドが全く異なる200人以上の旅人が、小さい協会の屋外ステージの会場でアツくなった。これが僕の思う、アートはアツい、のイメージ。ギターを始めようと思ったのもこの時だった(結局始めたのは大学入ってからだったが・・・)。

なんだか アート=音楽のみ みたいな書き方をしてしまったわけだが、他にもアツいアートは山ほどある。ファッションやお洒落なカフェの雰囲気もアート。絵画や踊りやスポーツだってアート。それを広く定義するならば、様々なアートのスタイルがあるだろう。

僕は、何か一つでもアートを体得することにすごく価値を感じる。アメリカ留学していたときに、全く言葉の通じない環境で自分に何ができるか、というもどかしさにも似た思いを特に強く感じた。魅せられる一芸と言い換えてもよい。裸の自分に力とスキルをつけたい。

個人的な話になるが、特に今興味があるのはギターと写真。来年はミニギター買ってアフリカ持ってくつもり。砂漠の真ん中とか安宿の屋上とかでジャカジャカやってみたい願望。写真は大学に入ってガチで始めたくて、財布を叩いて中級機(CanonEOS60D)を購入した。まだまだ勉強しなければならない事だらけだけど、何かメッセージ性のある、人を惹き付けられるような、そんな瞬間が切り取れるようになればな、なんて思っている。

ぐだぐだと書き連ねてしまったが、つまりまあ今週末にライブがあります。所属する医学部軽音部OUTPUTの。まだまだまだまだ下手くそだけど、第一に自分が楽しく、欲を言えば会場を湧かせるような、そんな感じのライブにできたらいいなあ、なんて。

最近ブログ更新できなくて、覗いてくださってる方々に申し訳ない。ライブ終わり次第、また淡々と自己整理がてら駄文を綴っていくつもりであります故、たまに暇つぶしがてら読み流していただければと思う次第です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...