2012年4月11日水曜日

或る町の群青。


突然だが、僕の持ち物には青が多い。靴、バックパック、ピアス、ベルト型のポシェット、先日購入した防寒具代わりのデカイ布…終いには歯ブラシまで青である。

青にただならぬ思い入れがある、とかそういうのは特になく、気づいたら青で揃っていた、という感じで、無意識のうちに今年のテーマカラー化している節があるのかもしれない。



そんな僕は今、モロッコ北部の山の中の小さな青い町、シャフシャウエンにいる。



ここに来る前に訪れた、世界一の迷宮都市フェズ。どんなものか楽しみにしていたのに、悪天候もあってか、残念ながら想像以上に魅力を感じなかった。そもそも、どれだけ迷路が巨大であろうと、一度迷ってしまえば関係ない。

そんなとき、道中で出会った人々から「シャウエンはいいぞ!」と度々話を聞いたのを思い出し、日程的にも余裕があったので立ち寄ってみることにしたのだった。



それがちょうど1週間前。青の魔力にでも囚われたのか、この町はすこぶる居心地がよく、のんびりと居座ってしまっている。「ここなら住めるかも!」って半ば本気で思えてしまう町。

飯は美味いし宿は安い。土産物も他の街より安く、客引きも少ない。地元の人の顔立ちもヨーロッパ系が多く、これまでのモロッコとは少し違った印象を受ける。

白と青のコントラストが涼しげなメディナは、小さすぎず大きすぎず、橙色の瓦がメルヘンチックだ。歩けば歩くほど新しい発見がある。子供と猫が可愛い。

30分くらい歩き、200mほどの高台に登るとシャウエンの町が一望できる。山肌にへばりつく様に広がる白。夜になると旧市街は白色、新市街は橙色の明かりが灯り始め、ぼうっ、と霞み浮かび上がるような輝きを見せる。

この町での僕のiPodのヘビーローテーションはアジカンの『或る街の群青』(ってそのまんまじゃん!)。この曲を聴きながら歩く青の町並みは最高。以下、撮りためた写真を貼っていくので、BGMによかったらどうぞ。





































宿のテラスは一泊40DH。安い。

カーテンを開け、空を見上げても青、町を見渡しても青。そんな変わらぬ風景に心地よい開放感を感じながら、タバコに火をつけ、「或る街の群青」に聴き入る。

『…まあ、出発は明日でいっか』

こうやってずるずる滞在しているうちにもう一週間だ。不思議なものである。




青の町シャウエン。今まで訪れたモロッコの中で居心地良さナンバー1。是非足を運んでみて欲しい。





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2 件のコメント:

  1. はじめまして 昔海外放浪が好きだった、、現在お母さんです。
    すごいね! 息子もこんな風にたくましく育ってほしいな。
    写真もすてき、、ブログさかのぼって全部読みました!
    応援しています〜 体に気をつけて頑張ってね!

    返信削除
  2. >>Tamakoさん はじめまして、コメント及び閲覧ありがとうございます!!そう言っていただけると何より嬉しいです。不定期ながらこれからも更新いていくので、よかったら覗いてみてくださいっ。

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