『The Bucket List(邦題「最高の人生の見つけ方」)』という映画がある。
この映画を初めて観たのは2007年、17歳の時だった。
当時アメリカ留学中だった僕は、同じ留学団体でイタリア出身の親友フランシスコ君と一緒に、冷房のやや効きすぎている地元ショッピングモールで極めて怠惰な夏休みを過ごしていた。
「なんか映画でも観るかー」
そんな彼の提案で、僕らはちょうど上映時間間際だった『The Bucket List』のチケットを2枚購入した。主演がジャックニコルソン×モーガンフリーマンと有名どころであったので、大きくハズすことはないだろう、という予想だった。
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以下、ざっくりとネタバレしない程度にあらすじを記す。
2人の男が病室で出会った。1人は超金持ちだが人との繋がりがなく、もう1人は金こそないが温かい家族を持っていた。
そんな2人はある日余命半年を宣告される。自らの死、という冷酷な事実を受け止め、死ぬ前にやり残したことを実現するため、2人は冒険に旅立った。
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内容だけみればシンプルすぎてやや安易な感は否めないハートウォーミングストーリーの類だが、映画館を出る時はフランシスコも僕も涙が止まらなかった。その後、日本に帰ってからも何度も見返し、その度に涙した。たぶんトータルで7回くらいは観た気がする。
作中、冒険に出ることを決意したシーンがある。黄色いメモ帳に殴り書きされた「やりたいこと」のリスト、それはいわば死ぬ前にやりたかった事を記した「諦めのリスト」だった。実現不可能なそれらを改めて眺め、モーガンフリーマンは「何をやってるんだ俺は」的な自嘲を浮かべこれをくず箱に投げ捨てた。が、ジャックニコルソンはそれを偶然拾い上げたのだ。「じゃあ、やろうぜ」、その一言から冒険が始まった。
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「死ぬ前にやりたいリスト」を記すこと。それにどれだけの意味や意義があるのかは分からないが、書くことで叶う夢というのはもしかしたらあるのかもしれない。
誰かが「拾って」くれるのか、それを思い出し「拾う」のは自分なのか、神のみぞ知る所ではあるが、輪廻も最後の審判も信じない僕にとって、この生は1度きり、なのだ。
指針なんていう立派な物ではない。紙くずに殴り書くような雑な物で良い。そんな自分自身のゴールが1つあることは、そしてそれを実現できる可能性を持つ事は限りなく幸せなことで、それを精一杯享受するのは最早義務であるとすら思っている。
以下が僕の「bucket list」だ。小さなコトからこれ無理じゃね的なコトまで書き綴ってみた。今後も書き足し続けて行くつもりだ。
この先何個消すことができるのだろうか。そう考えるとワクワクする。
※出国前に書いた「人生でやりたいことリスト」に加筆。
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