2015年1月10日土曜日

【秋田観光】角館、抱き返り渓谷



ふと思い出したので、備忘録を記してみる。



昨年の話になるが、紅葉の盛りに自転車で角館を訪ねた。

秋田市街をぬけ、鮮やかに色づく山の木々、そして収穫が終わり命の余韻を残す田園の間を縫うように、ひたすら走り続ける。秋晴れといえど、北の地の秋は冷える。ひんやりと澄んだ空気が上気した身体を冷ました。古びた橋や くたびれた農具小屋や、ただそこにある 物が自然と妙に調和しているようで、そんな風景は実に味わい深く、甘美だ。



朝発ったにも関わらず、片道60km を走破したときには昼を大幅に過ぎていた。歴史香る武家屋敷が並ぶ角館の街中で、土地の物に舌鼓を打ち、 目的地である「抱き返り渓谷」に到着した頃には陽はずいぶん傾いていた。ここは紅葉で有名な、県内屈指の観光スポットだ。むせかえるほど 鮮やかに燃える山が、人の営みに寄り添い、そこにはあった。華々しい諸外国の世界遺産も好きだ。だが、この国の静かで穏やかで、けれどどこか生命の躍動を秘めたような、そんな原風景を眺めていると、やはり自分の居場所はココなんだなと感じさせられる。趣の指向はDNAに刻まれてるのかもしれない。地元の居酒屋で飲んだ地酒が実に美味かった。


宿泊は角館市街中心部からすぐの所にある「西の家」。立派な茅葺きの古民宿だ。内装も昔ながらの良さはリフォームの後にも保存されているようで、この地方の江戸の宿屋はこんな雰囲気だったのかなあなどと思いを馳せた。管理人のお母さんが大変良い方で、 代々引き継いで来たこの家 とその苦労と、そんな話をたくさん聞かせて下さった。角館へ旅行の際は、是非。

以下は写真。抱き返り渓谷のちょっとしたトンネルの中の水たまりに、時間帯も相まって紅葉が反射していて、目を奪われるような美しさだった。反対側からみるとただの水たまりというのがなんとも象徴的。ナウシカの曲が脳内再生された。















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