2012年1月29日日曜日

インドシリーズvol.4

まずは今日の出来事をぺろっとまとめ。



今日はお昼ごろからALVEで行われた、「大学生”ぐるり”地球一周リレートーク〜僕たちのキロクとキオク〜」にスピーカーとしてお招きいただき、インド放浪の話を15分間するという貴重な経験をさせてもらいました。(動画のリンクはこちら

あまり人前でプレゼンする機会が今まで無かったので、説明噛むし余計な事話しちゃうし大事なこと言い忘れるしと、イメージしてたような華麗な発表はできなかったんですが、色んな世代の方や大学の友人がたくさん聞きに来てくれていました。本当にありがとうございます!

キャンパネの皆もALVE職員の方々も、ワンダフルな企画・運営・進行ありがとうございました!





左 コジ 右 カズシ

イベント後は前々からtwitterで絡んでいて会いたいと思っていたAIU生、コジと初対談。

旅の話から秋田の学生運動の話まで、語りまくりました。めっちゃアツい男です。

コジの連れてきた後輩のカズシもぶっ飛んだ男で、高校のとき石田ゆうすけさん(僕もリスペクとする旅人)に憧れてカナダで1200キロ自転車こいだそうです。その後、マレーシアでゲイに犯されそうになったのをキッカケにマレーシア留学を決めたそうです。「石田さんとあのゲイが人生を変えた」と言ってました。色々ヤバいです。

「旅」っていう、あくまで人生のいっぱいあるエッセンスのうちの一つで、こんなにアツい奴らと絡める——これってすっごく素敵なことだなあ、なんて。

ちなみにコジは来月から中国の武漢に留学行くんで、良かったら彼のブログも覗いてみてくださいっ→「世界を変える風になれ



















↓こっからインドシリーズ続編です↓




「それ」は突然訪れた・・・

ジャイプールで夜行バスを待っていた僕は下腹部に違和感を感じた。


始め「それ」は単なる「違和感」に過ぎなかったが、時が経つに連れて「腹の中で寺の坊主がズンドコリズムにノッて鐘を叩いてる」ような痛みに進化し、ついには「屁を出そうとすると実が出る」レベルにまで悪化していた。

直前で俊敏な第六感をもって危険を察知した僕は、できるだけ糞尿のことを考えないようにしながら牛糞まみれの道を歩いて公衆トイレに向かった。

バス停脇にあった掘建て小屋のような公衆トイレにたどり着くや否や、ダッシュで駆け込む僕。トイレの汚さおよび悪臭がまるで意に介さなかったのはこの時が初めてだった。人間必死なときは必要以上の外界からの刺激をシャットダウンする仕組みでもあるのだろうか。

インドに限らず、ちゃんとした(何をもってちゃんとしていると判断するか、という議論は置いといて。)公衆トイレはお金をとる所がけっこうある。

ここのトイレもそのタイプで、一回15円くらい払ってトイレに入り用を足し、数分後また腹の「違和感」と共に戻ってきて金を払う、というこのやりとりを4、5回繰り返した。受付のインド人オヤジがニヤニヤしていた。

僕が必死に運命に抗っている間、相棒ダイスケがバス停で荷物を見ていてくれた。こういう時に二人旅の有り難さと安心感を実感する。

なにはともあれ、出すものを出したあと僕は小康状態に落ち着いた。今思えばその日ジャイプールの路傍で食べた油菓子が諸悪の根源だった気がする。絶対にあの油1週間は使い回してる。皆さんもインドを旅するときは是非気をつけて頂きたい。




その後親切なインド人に教えてもらい無事にバスに乗ることができた。「4」番のバスに乗るはずだったのに、「4」の文字が「h」に見えるくらい汚くて読めず、ずいぶんと探しまわった。数字だけは世界共通と油断してると痛い目に合う。

バスの中にトイレはない。途中休憩が何回あるのか、そもそも一体いつ目的地に着くのか、それすら分からないバスにこの最悪のコンディションで乗るのは、かなりの勇気と覚悟を要した。

僕が窓側、相棒が通路側に座り、バスは暗闇に向かって出発した。エアコンがなくバスの中は蒸し暑かったのだが、風が当たると腹痛が悪化する気がしてあえて窓を閉めていたのに、夜中何度もダイスケに窓を開けられた。今でも思う。「なぜあの時僕が通路側に座らなかったのか」、と。

前の席の香水キツいオバサンのリクライニング攻撃とダイスケのもたれ掛かり攻撃に耐えぬき、朝5時、ようやくアグラーに到着した。涙が出そうになった。

まずは荷物を預けに人力車をつかまえて駅へ向かった。途中市場があり、インド音楽を大音量で流しながら盛り上がってる若者がいっぱいいた。朝早くからエネルギーがトンデモナイ。

荷物を預けた後、早速タージマハルへ向かった。駅周辺に密集したマーケットを抜けたあたりからは他の街より田舎っぽい印象を受けた。

野良犬の子犬がかわいかった、タージマハル前には対観光客商売なのか、ラクダもいっぱいいた。

タージマハルの受付が開く時間まで近くのレストランで休憩することにしたのだが、メニューの値段の高さに驚いた。内装の立派さとオーダーミス率の高さにも驚いた。そしてダイスケの腹にも「違和感」が訪れた。正に運命共同放浪である。

レストランの前で8歳の男の子が土産物(タージマハルのスノードーム)を売り歩いていた。英語がすっごく上手で驚いた。折り紙で鶴を折ってあげるとすごく喜んで、スノードームを一つタダでくれた。一瞬「お金払ったほうがいいよなあ」と考えたが、好意を無下にするのは気が引けたので有り難く頂いた。そのスノードームは今でも、実家の宝物箱の中でタージマハルに雪を積もらせている。

朝早かったので人は少なかったが、僕らが並び始めたちょうど後から長蛇の列ができあがった。やはり外国人観光客が多かった。入場料にもお決まりの「外国人料金」「インド人料金」があり、Rs750(約2000円)もとられた。アグラー→バラナシの冷房付き寝台列車がRs400だったから、現地の感覚からすると相当な高額だ。貴重な観光収入源なんだろうな。

インドでカレーの次に連想する人も多いであろうタージマハルは白くてキレイだった。



実際感想はこの程度のものだった。「教科書で見たやつと同じだ〜ホンモノだ〜」と多少の感動はあったが、それ以上でも以下でもなかった。

「タージマハルは見る価値のない世界遺産」だとか、そういうことが言いたいのでは決してない。当時の国家の経済が傾いたと言われるほどに大理石をふんだんに使用したその巨大な墓は、建築物というよりアートに近かった。

テンションが上がらなかった原因にはおそらく天気(曇り空だった)、インドの呪い(腹痛)、アルベール城での感動との無意識下での比較、があったように思う。


加えて、タージマハルは何度も目にしたことがあっただけにフレッシュ感が無かった。例えるなら、「6ヶ月ぶりに友人に会ったが、毎日Skypeで話していたので久しぶりな感じがしなかった」的な。

要は期待が大きすぎたのかもしれない。パンフレットやメディアに出てくるような写真・映像は大抵「被写体のベスト」を意図的に切り取ったもので、実物がそれと多いに異なることがあるってゆー世の鉄則を忘れていた。


※これはあくまで当時の僕の感想です。タージマハル行かない方がいいよって言ってるわけじゃないんで、そこのとこよろしくです。


結局、僕らは一応の記念撮影を済ませ、タージマハルの中(シンプルで真ん中に棺があった)を見学して、ひんやり冷たい大理石の上に横になってうだうだしていた。ダイスケはアリを殺しまくってた。



そんなことしてたら6人(別々)のインド人観光客に「君の写真を撮らせてくれ」と頼まれた。まさかのモテ期をタージマハルで迎えてしまった。あと眉毛つながった両津カンキチver.インドみたいな変な男にヒンドゥー語でものすごい勢いで話しかけられた。

その後駅に戻り、駅前の屋台で昼食。ここの屋台がびっくりするほど美味しくなかった。逆に才能あるレベル。後にも先にもあそこまでマズいインド料理はこのときだけだった。でも屋台のオッサンがめっちゃいい人だったから、笑顔で疲れ気味の胃袋にカレーをかっこんだ。

屋台のオッサンの息子?鶴あげたら喜んでた。

そんなときにそのへん歩いてたインド人オヤジがものっすごいウザったい絡み方してきた。あまりに面倒くさく、「日本語でうた歌ってやれば分け分からんくていなくなるだろ」と思いやってみたところ、「今度はおれの番な!」的ノリで歌い返された。手拍子まで要求された。実にインドである。

食後訪れたインターネットカフェのPCの履歴が「free sex」ばかりだったのに笑い、駅周辺の市場の熱気に汗をかき、アグラー城はわざわざ入る気にならなかったのでその脇の公園でインド人のように昼寝し、そんな感じで昼下がりをだらだらと過ごした。

夜行列車は21:15発の予定が案の定遅延して10:30頃発だった。駅構内の放送が鳴る前に「ジャジャーン!」っていう大音量の効果音をかけるセンスにインドを感じた。

寝台車、インド基準ですっごいキレイだった。お金もったいなかったけど体調的にちょうど良かったのかも。

デリーで予め予約していた席はB1でクーラーがついていた(知らずに購入した)。天国のようなその寝台車に乗り、チケットの番号を見ながら自分の席を探すと、何故か僕の席にオバちゃんが座ってる。

一瞬「間違えたかな」なんて思い、もう一度手に持つチケットを確認するが、間違いない、どう見ても僕の席だ。

「すみません、ここ僕の席なんですけど・・・」

お腹痛いし疲れたしで早く横になりたかった僕がそうオバちゃんに英語で伝えると、

オバちゃん一個席詰めてくれた!謎の優しさ!実にインド!















次章 「時を止める聖なる河」 バラナシ前編 へつづく!





















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2 件のコメント:

  1. 初めまして!1月28日のALVEでの講演聞かせてもらったものです^^
    知っているようで知らないインド。井口さんから、知らない事を体験を通じて知ることができました。井口さんの行動力に感動しました!
    ちょくちょくブログ拝見させてもらいます><
    アフリカ楽しんできてください^^
    いきなりのコメント失礼いたしました。

    返信削除
  2. >>chrさん  講演会きて頂いてありがとうございました!僕の見てきたインドなんてのは、あのでっかい世界第七位の面積を持つ国のほんの一部です。行くたびに新しい何かに出会える、ほんとにオモシロい国だと思います。

    僕の行動力なんて全然です>< もっともっと精進していきます!

    アフリカ放浪、ほんとにワクワクが止まらないです。リポートって形で現地からブログ更新していくつもりなんで、よかったらたまに覗いてみてください^^

    コメント大歓迎です!ありがとうございます!

    返信削除

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