今日の3限後に小腹が空いたので、大学を出てそれとなく歩き回っていると、ふとマックスバリュー(スーパー)の前に停まっている車に目が留まった。
ケバブや手羽先の写真が貼り付けられたその小さな移動販売車(なんて呼ぶのこれ?石焼き芋売ってるみたいなやつ)は、前から気になっていたが立ち寄ったことが無かった。
ポケットの中で500円玉を転がしお金があることを確認して、そのお店の前に立った。すると、勢い良く窓ガラスが空き、なんとも言えない良い匂いと一緒に黒人のおっさんが顔を出した。
ケバブっていうからてっきりトルコとかの中東系のおっさんをイメージしてた僕は、少し面食らいながらケバブを1つ注文した。
おっさんは気前よく「はいよっ」なんて言いながら手際よくパンに肉を包み始めた。
それとなく目があったときに、「どこの国の方ですかー?」と聞くと、「エチオピア!」と答えが返ってきた。
まさか秋田のこんな片田舎のスーパー前でエチオピア人がケバブ売ってるとは思いもしなかった僕は、そのオモシロさにちょっぴり感動しながら、「僕今年エチオピア行きますよー!」なんて言ってみた。
実際ケニアから北上するときエチオピアを経由していこうと思っていた。そこが人類発祥の地であるとされていることしかその遠い国のことは知らなかったが、アメリカのワシントンDCで食べたエチオピア料理の味が忘れられず、もう一度食べてみたいと常々思っていたのだ。
おっさんはテンション上がって、「アフリカ行くのか!?ワオ!」みたいな感じ。このおっさん好きだわw
そんで、いっぱいアフリカの話を聞いた。エチオピア人は日本人みたいにちょっとシャイでハートが暖かいぞ、だとか、おっさんの日本人の友人が中国人と間違われてケニアで強盗されかけた話とか、ソマリアは今危ないから気をつけろ、だとか、いろんな話を聞いた。
エチオピアをめっちゃ推してて、母国のイイところアピールできるのって素敵だなーなんて思った。日本人は比較的母国アピール下手な気がする。実際、比較対象として自国以外を知らないと、自国のほんとに好きなところって分かんないってのもあるかもなー。
「西アフリカからはいって、アフリカを一人で旅するんだ」って言ったら、最初は「それマジで危険。アフリカぱねえよ!」(ほんとにぱねえとか言ってた笑)っとか叫んでたけど、最後は「お前は勇気がある。ただ気をつけろ。情報しっかり集めて、気をつけるんだぞ」なんて、自分のことのように繰り返し繰り返しおれの心配してくれたのが、なんかすごく嬉しかった。
最後に握手しながら名前を言って別れた。おっさんは「JJって呼んでくれ!」って言ってた。最後まで終始フレンドリーで日本語も英語も上手かった。
こんな日本の田舎でほとんど地球の反対側の国出身のおっさんと出会うこと。グローバル化って言葉をよく聞くようになったけど、小さなそれは当たり前になりすぎてて、普通に暮らしてると案外気づかなかったりする。
でも世界はつながってた。たぶん、僕の知らないところではもっともっとつながってる。
そう思うとワクワクが止まらない。人間個々人がどんな生き方を選んだって自由だって思ってるけど、そこに関わっていかないのは勿体無い気がする。一歩踏み出すだけでオモシロさに出会えるこの時代だからこそ、世界に積極的でありたい。
1年後、また秋田に帰ってきて、もしおっさんがまだマックスバリューの前でケバブ売ってたらこう言おう。
「hey JJ!! あんたの国は最高だったぜ!」
ケバブを口にして雪道を歩きながら、そんなことを考えていた。
終わり方超かっこいいね!
返信削除>>こじ さんくす!
返信削除いいねー書くのうまくなってきたんやない??羨ましいわー
返信削除こんばんは~はせじまです
返信削除マックスバリューでそんなことが!
おっちゃんおもしろそう…!
メールだと長すぎるので、例のエチオピアじゃなくてケニアの方のお話についてこの場をかりて報告します。
随分日がたってしまって申し訳ないです。
まずは一応その方について
私の父と同時期にJICAでケニアに渡り、自動車修理をしていました。父曰く、もはや現地人?ってくらいなじんでいたらしいです。ケニア人女性と結婚し、最近まで自動車修理工場をナイロビで営んでました。余談ですが、その方と奥さん、父はアフリカゾウに追いかけられたことがあるそうです。真っ先に荷物を放り投げて走り去ったのがその奥さんだった、という笑い話は我が家でよく話題に上ります。昨年の春から療養もかねて日本に帰国していました。そろそろケニアに戻った?かな?
いろんなこと聞きすぎて何から書いていいかわからないなあ…
とりあえず井口くんの質問に答えます
1.ケニアでここは見てくるべきみたいな場所を教えてください(医療的なアレでも、観光的なアレでも)
Answer
「観光するところはたくさんあるよ。国立公園とか…まあちょっと町から離れると野生動物いるけどね。モンバサもいいよー」
「ゴルフもいいね、1日500円くらいでできる。最近はキャリーもかわいい女の子がいるからね(←ココ重要らしい…)」
→ケニアがイギリスに侵略されていた頃の名残でゴルフ場がたくさんあるそうです。
「あんまりケニアにいると洗脳されて大好きになって住みたくなるから来ないほうがいいかもねー」
→この方の場合、やや長い=2年くらいだから安心してください。短い=1か月くらいならまだ洗脳されないから大丈夫らしいです。
えーととりあえずケニアはいいところだと何回もおっしゃっていました!
参考までに父親のコメントを
「やっぱりケニア山だね。10回くらい登ったよ」
「キリマンジャロは国境またぐからねー1回だけだな。若いから高山病に気をつけなきゃね」
だそうです。
井口くんキリマンジャロ登るんだねーいいなあーすごいなー
ケニア山は登るの4日くらいかかる気がするんだけど、時間があったらぜひ!
ちなみに私は昨年の夏に「森吉山(in秋田)」に登りました。今年は駒ヶ岳に登りたいです!
2.ケニアで教育と医療系のボランティアをしてきたいなーと思ってるんですが、見学・手伝いできるような団体があれば、紹介お願いします!
Answer
「たくさんあるよ、でもボランティアは基本田舎でやるからね。田舎は治安悪いから覚悟したほうがいい。2012年は選挙で荒れるからね。ナイロビは大丈夫だけど、もうすでに何人かは亡くなってるよ。前の選挙では5000人死んだからね。ボランティアは見学するだけでもすごくいいと思うよ」
だそうです。具体的な団体とかわからなくて申し訳ないです!
量多い&文章力ないので、質問以外の話は箇条書きでいきます!
①医療系
・長生きはせずだいたい40~50歳で亡くなる(特に農作業以外の仕事をしている人)
・あいかわらずエイズはひどい。でも現地の人はそのことについてあまり言いふらさないようにしている(人が来なくなるから悪いことは言わないようにしているらしい)
・ケニアで医者になったら朝から晩まで働く。体がわるい人がたくさんいるから病院ではいつも列をなしてる
②ケニアのまだまだなところ
・お金があれば良くも悪くも関係ないという風潮がまだある
・外国から輸入したものは高い(ユニクロ、100均、中国の製品のような安いものはない。i-Pad は30万くらいすると思われる
・大学出ても職がない。収入は月5万くらい
・以前は、いったん日本に戻ると自動車修理の社員が全く働いてくれなくなるので大変だった。1か月後にケニアに帰ってからは3,4か月は怒鳴りっぱなしで仕事をしていた
③ケニアの暮らし
・あたたかくてひじょーに住みやすい。家は石でできているから家の中は寒いくらい
・韓国、中国系の人が増えている。中国人は立派な道をどんどん作ってくれる
・4代、5代くらいのインド人がいる。一生懸命に働いてきたおかげでお金持ち。その子供たちはヨーロッパとかに行きたがるが、親たちが高い車を買い与えて子をひきとめる
・いまケニアにいる日本人は400人くらいで減ってきている。日本人はもっと南の方に移動している傾向がある
・ケニアの人は面白い家を建てたがる。高さの違う屋根をいくつも組み合わせるへんてこな家や、ものすごく大きい家を建てる
・家の前の道は近所の人と協力してお金を出し合って、私道にしている。道の両端に門をつけて変なのが入らないようにしている
・とにかくケニアはいいところ!悪いのは治安だけ!治安よくなったらみんなケニアに来ると思う(!)
と、こんなかんじでした!
話をきいてケニアが本当に大好きなんだな~と思いました。「あなた、1年くらいいると絶対住みたくなっちゃうから1か月くらいにしたほうがいい」と別れ際に真面目な顔で言われました。そこまで言い切れるってすごい!
一方で日本のこともふるさととして大切に思っているようでした。歴代の天皇、神社、寺院のこととかご自分で勉強してるらしく、なんとノートにまとめてました。3人のお子さんの名前も日本名なんです!ふるさとって誰にとっても特別なんだな、と思いました。
あともうひとつ心に残ったことがあります。
その方と父がJICAでケニアに渡った年は、全部で8人の若者が派遣されたらしいです。そのうち5人が自動車修理のような仕事をし、3人は教員として2年ほど滞在しました。私がみなさんはその後何をしてるんですか、と聞いたところ、なんと教員としてケニアに渡った3人全員が、医学部を受験して医師になったそうです!!!!!
ケニアでの経験が、たしかに3人のビジョンを変えて、それが全員医師という道にたどりついた、ってことに、何故か、ものすごく衝撃を受けました。
同時に今何も経験していない私が同じ道に進もうとしていることになんだか怖くなりました。
土俵が違う、って言えばそれで終わりになるのかもしれないけど、うーん、なんというか、知らないって怖いなって思いました。
逆に、経験、知らない世界を知るって大事だなって最近よく思います。
突然だけど、海外研修の報告会に来てた人が少なくてびっくりしませんでしたか?
1年生は井口くんと私だけ…
きっと、もっと私から誘えば来たんじゃないか、と今になって思います。
今までは「私の」視野を広げる、「私が」向上できるようにと思ってきたけど、もっとまわりの人も巻き込んでいきたいなと思いました。そういう意味も込めて、今回はメールでなくブログに書かせてもらいました。勝手に申し訳ないです。
うまく伝えられないけど、本当にいろいろと考えさせられました。いろいろすぎて最後は話がぶっ飛んでますね…はあ…今後の課題です…
すんごく長くなっちゃいましたけど、こんなかんじでした!
I recently came across your blog and have been reading along. I thought I would leave my first comment. I don't know what to say except that I have enjoyed reading. Nice blog. I will keep visiting this blog very often.
返信削除Jaguar XKR AC Compressor
初めてコメントさせていただきます。というのも秋田でエチオピア人っていうのにすごい驚いてしまって、コメントせずにはいられませんでした。私の旦那はエチオピア人です。まだ二人で日本に行ったことはありませんが、日本に行ったら、この秋田のケバブのお兄さんに会いに行きたくなりました。
返信削除エチオピアに行かれる際は是非エチオピア料理堪能してくださいね。私もエチオピア料理大好きです。ZilZilという料理は、ケバブにちょっと似ていて、すごくおいしいです。串にはささってませんが。私がエチオピアに行ったときは特に怖い目にあったことはありませんでしたが、少し大きなショッピングセンターや、ホテルに入るのにもメタルディテクターを通過しなくてはいけなかったりして、ちょっとびっくりしました。ソマリアからのテロリストを警戒しているようです。
これからも楽しみにブログ読ませていただきます。
初めまして。訪問&コメントありがとうございます^^
返信削除今はお二人はエチオピアにいらっしゃるんでしょうか?秋田に寄ることがあったらぜひ訪ねてみてください~
エチオピア料理も遺跡も人も、いろんな旅人さんからよくおススメされるんで、本当に楽しみです。
ソマリア国境付近はやはり今は危険なのでしょうか?
ありがとうございます!
>>sheenaさん
返信削除thank you for visiting my blog and leaving a comment!hope you enjoyed it!